浪速風

中国・習近平新体制の覇権主義に備えよ

中国古典の素養はあまりないが、たまに開くと古今に通じる道理が書かれていて、感心する。たとえば兵法書「三略」の一節。「地を広めんと務むる者は荒(すさ)み」、つまり領土の拡張を狙う者は国を荒廃させる、と。あれ?もしかしてこれ、かの国の現在にあてはまっていやしないか。中公文庫版から

▶中国共産党の習近平総書記(国家主席)は、党大会での政治報告で、南シナ海での人工島建設を正当化した。「海洋強国の建設を加速させる」と。指導部である政治局は「習家軍」とも呼ばれる側近で多くを固めた。2期目のさらに後もうかがうような、独裁色をにじませた体制である

▶東シナ海での傍若無人ぶりも続くと見ておくべきだろう。圧力も増すかもしれない。日本の安全と繁栄を守るあらゆる手立てを講じる必要がある。「三略」の先の文は「徳を広めんと務むる者は強し」と続くが、いまは期待するのも野暮(やぼ)。かの国の人も古典に学んだらどうだ。