浪速風

文化功労者・コシノジュンコさんは「だんじりの申し子」だった

ファッションデザイナーのコシノジュンコさん=東京・南青山のジュンコ コシノ 本店(酒巻俊介撮影)
ファッションデザイナーのコシノジュンコさん=東京・南青山のジュンコ コシノ 本店(酒巻俊介撮影)

岸和田はだんじり祭で知られるが、かつては紡績など糸へんの産業で栄えた。6年前のNHKの連続テレビ小説「カーネーション」のモデルになったファッション・デザイナーの小篠綾子さんは、母方の祖母が「一生糸へんで食べていけるように」と名付けたそうだ。

▶洋装店を経営し、夜中までミシンを踏んで娘3人を育てた綾子さんも、そろって世界的なデザイナーになるとは想像もしなかったろう。なかでも次女のジュンコさんは「だんじりの申し子」という。だんじりは乗るのも引くのも男だったが、幼稚園のころ「私、だんじり引くで」と言い出し、自分で頼み込んで祭りに参加した。

▶ファッションの世界に飛び込んだのも、そんな勝ち気な行動力で。突然、「服装学院に行くよ」と家族を驚かせると、すでに入学手続きをすませていた。文化功労者に選ばれた。誰よりも喜んでいるのは、母子ではなくコシノ4姉妹とライバル視した天国の綾子さんだろう。