臓器移植法施行20年

(2)「いつ心臓止まるのか」 7歳女児、未来をつなぐ海外渡航移植模索も費用3億円の現実

 恐怖と闘う日々の中でも雫ちゃんはよく夢を口にする。「運動会でまたかけっこしたいな」「家族でまた水族館に行きたいね」。夜、消灯した病室のベッドで、ぽつりぽつりと言葉を紡ぐ。

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 未来をつなぐには心臓移植が欠かせない。しかし、心臓の移植待機患者は9月末時点で641人。うち15歳未満の子供は39人だ。一方、15歳未満の臓器提供者(ドナー)は年に数人。いつまで待機すればいいのか。先は全く見えない。

 娘を助けるためには海外渡航移植を模索せざるを得なかった。担当医を通じ、米国の病院が受け入れを了承してくれたが、移植手術には公的助成も保険適用もない。手術や渡航などに約3億1千万円の費用が必要になり、友人らが募金活動を懸命に続けている。米国に渡ることができても移植できると決まっているわけではない。

 「何とか、この子の一生を守りたい」。岡崎さんは再び笑顔で雫ちゃんと暮らせることを願っている。

■子供の脳死移植

 平成9年施行の臓器移植法では15歳未満の臓器提供はできなかったが、22年の改正法施行で15歳未満でも提供可能になった。虐待を受けた子供が提供者になることがないよう、病院はマニュアルに基づいて虐待の有無を確認する必要がある。