政権に求める経済政策

(上)社会保障など痛み伴う改革を 経団連会長・榊原定征氏

経団連の榊原定征会長=24日、東京・大手町(寺河内美奈撮影)
経団連の榊原定征会長=24日、東京・大手町(寺河内美奈撮影)

 --今回の選挙結果をどう評価するか

 「表面的なムードではなく、国民は政策を評価して政権を選んだ。安倍晋三首相個人ではなく、安倍政権を信任し、この5年間の経済政策を支持し、今後も深化・加速させることを求めた。国民の負託を受けた安定的な政権基盤を得た安倍政権は、自信を持って改革に取り組んでもらいたい」

 --経済政策でどのような取り組みを求めるか

 「11カ国での環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の早期大筋合意などの通商問題やエネルギー政策など経済を取り巻く課題は多くあったが、なかなか衆院選で争点にならなかった。それだけにこれからは、成長戦略などの経済政策で具体化が重要だ」

 --これまで財政再建の重要性を強調してきた

 「消費税率は平成31年10月に引き上げられる。その使い道の変更によって、32年の基礎的財政収支の黒字化の方針は見直さざるを得ないが、黒字化の旗を降ろしてはならない。達成時期のずれはあるが、黒字化に向けた工程表を示すことが重要だ。歳入の拡大や経済成長の拡大も含めることで、少しでも早い黒字化を実現させることが必要。そうしないと社会保障の持続性を維持できない」

 --安倍首相は全世代型社会保障を打ち出している

 「低所得者を考慮し、収入条項付きで、高齢者に医療費の一律3割負担を求めるなどの思い切った措置が必要だ。確かに国民にとって痛みを伴う改革だが、37年に団塊の世代が一斉に後期高齢者になり、このままでは社会保障制度は破綻してしまう。安定基盤を持った安倍政権だからこそ、取り組んでいく必要がある」

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