文化勲章

光触媒研究50年「驚き倍加」 東京理科大学長の藤嶋昭さん(75)

藤嶋昭・東京理科大学長
藤嶋昭・東京理科大学長

 「今年は光触媒の研究を始めてからちょうど50年。そんな節目の年に大変光栄な出来事で、驚きと喜びが倍加したような思いだ」。昭和42年、白色塗料の原料の一つである酸化チタンという金属酸化物が、光を当てるだけで有機物を分解する「光触媒」として働くことを発見した。

 強い漂白力や殺菌力が手軽に得られることから、建物の外壁や空気清浄機のフィルター、マスクなど身近な製品に次々と利用され、国内の市場規模は約1千億円に成長。「ずっと研究してきたものが認められ本当にうれしい」と語る。

 心掛けてきたのは、自然の不思議さへの感動を大切にすること。「草花や空、雲を眺めているだけでも不思議に感じることは多い。研究のヒントは、そんなときにわいてくる」という。

 ただ近年は子供の理科離れが心配で、科学の魅力を伝える出前授業で全国の学校を飛び回ってきた。「資源に乏しい日本は将来、科学技術でしか立国できなくなるから、理科の好きな後継者を増やさなくては」

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