クローズアップ科学

深部の地震は岩石の溶融が引き金だった 愛媛大などスプリング8で謎解明

【クローズアップ科学】深部の地震は岩石の溶融が引き金だった 愛媛大などスプリング8で謎解明
【クローズアップ科学】深部の地震は岩石の溶融が引き金だった 愛媛大などスプリング8で謎解明
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日本に被害をもたらす大地震は内陸の直下型や、東日本大震災のような海側のプレート(岩板)境界型が知られるが、もっと深い場所で起きる場合もある。こうした地震のメカニズムは半世紀近くにわたって謎に包まれていたが、愛媛大などのチームが解明したことで研究は大きく進展しそうだ。

沈み込む海側プレートの内部で発生

地球の表面はプレートと呼ばれる複数の大きな岩板に覆われている。その下にはマントルという流動性の高い岩石層があり、この移動に伴ってプレートもゆっくりと動いている。日本の太平洋側では海側のプレートが西に移動し、列島を載せた陸側プレートの下に沈み込む。

この影響で東北沖に日本海溝、静岡県沖から九州沖にかけて南海トラフ(浅い溝)が形成され、地下には陸海のプレートがぶつかる境界面ができた。普段は強く固着しているが、ひずみの蓄積が限界に達すると急激に滑り、プレート境界型の東日本大震災や南海トラフ地震を引き起こす。

周辺ではひずみが蓄積しやすいため陸海のプレート内に多くの断層があり、これが滑って地震を起こすこともある。いずれも震源の深さは40キロ以内で、比較的浅い地震だ。

一方、海側プレートは陸側プレートとの境界面よりもさらに深い場所へ沈み込んでおり、深さ50〜300キロの場所でも内部で地震が頻発している。マグニチュード(M)6以上は年に数回と少ないが、平成5年の釧路沖地震(M7・5、震源の深さ101キロ)や13年の芸予地震(M6・7、深さ46キロ)ではそれぞれ2人が死亡。東日本大震災の翌月に宮城県沖で起きた余震(M7・2、深さ66キロ)もこのタイプで、4人が死亡している。

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