衆院選

高齢者らの投票支援広がる 期間短く、対応できない自治体も

 体が不自由なお年寄りや障害者に対し、投票を支援する活動が広がっている。ただ今回は衆院選が突如決まったため、支援活動ができなくなった自治体も出た。

 栃木県栃木市は、前回平成26年の衆院選で投票所の数が21カ所減った影響から、距離が遠くなった有権者のため市内を巡回する「ふれあいバス」を無料で運行した。しかし今回は「選挙がいきなり決まり、国への申請が間に合わず、投票支援ができなくなった」と残念がる。

 国土交通省旅客課によると、乗り合いバスを使う場合、運行計画や運賃などの変更申請が必要であり、認可が出るまでに数カ月かかる場合があるという。

 21年から投票支援の無料バスを運行している兵庫県神河町は「『解散か』という報道があった直後に申請し、間に合った」。

 総務省によると、昨年の参院選では215団体がバスなどで投票支援し、約4千人の利用者があった。23年の参院選の122団体から7割も増えたというが、今回は減少を見込む。

 政府は投票所へ行けない人のための「郵便投票」も対象者の拡大を目指していた。現在、郵便投票を利用できるのは重度障害者や要介護度が最も重い「5」の人だけ。総務省の有識者研究会は6月、要介護4や3にも拡大すべきだとの報告書をまとめたが、今回の適用には時間が足りなかった。7月末現在、要介護5の人は約61万人。4は約78万人、3は約84万人いる。

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