資生堂、栃木の新工場に最大400億円投資 大阪は生産計画を上積み

 資生堂は19日、栃木県に基礎化粧品の新工場を建設し、平成31年に稼働させると発表した。大阪府で建設中の新工場も生産能力を従来計画比の2・1倍に引き上げる。インバウンド(訪日外国人)需要の増加などを追い風に、高品質な国産化粧品の人気が今後も続くと判断、中長期的に安定した生産体制を築く。

 栃木県大田原市に建設する「那須工場(仮称)」には300億〜400億円を投じる。このほど約11万平方メートルの用地取得を決定、30年中に着工する。普及価格帯を中心に、年間1・2億個の化粧水などを生産できる能力を備える。

 今回の建設で、資生堂の国内工場は既存の大阪工場(大阪市東淀川区)、掛川工場(静岡県掛川市)、久喜工場(埼玉県久喜市)と合わせて4カ所となる。

 一方、老朽化で閉鎖する大阪工場の代わりに大阪府茨木市で建設し、32年に稼働させる基礎化粧品の新工場についても、投資額を従来計画の約400億円から約550億円に増額。生産設備を追加導入するなどして、高級品の生産を強化する。

 化粧品の国内市場は人口減で縮小傾向が続いてきたが、ここ数年は堅調なインバウンド需要が続き、化粧品各社の業績も上向いている。訪日客が帰国後にインターネット通販などで継続購入するケースも多く、28年には輸出額が初めて輸入額を上回った。

 化粧品メーカーではコーセーも今年3月、約60億円を投じて群馬工場(群馬県伊勢崎市)に新生産棟を建設している。