米国が開発したGPSは日本でもカーナビゲーションやスマートフォンなどで広く利用されているが、位置情報は標準で10メートルの誤差がある。みちびき4基を併用すれば誤差を最小6センチに減らせる。35年度には7基体制とし、GPSに頼らなくても誤差6センチを実現する計画だ。
GPSは衛星が日本から離れた場所にいるときは、高層ビルや山岳で電波が遮られ測定精度が低下する。みちびきは日本のほぼ真上(準天頂)に長時間とどまる特殊な軌道を飛行するため、都市や山間部でもこうした問題が生じない。衛星を分散して配置することで精度を高めるため、3号機だけは静止軌道を飛行する。
H2Aは30回連続の成功で、成功率は97・2%に向上し信頼性を高めた。