ノーベル賞・イシグロさん受賞

「村上春樹さんと引き合わせたのは私」…イシグロ作品の翻訳出版手がける早川書房・早川浩社長 「まさに古き良き日本人」

早川書房の早川浩社長
早川書房の早川浩社長

 ノーベル文学賞に選ばれた英国人作家、カズオ・イシグロさん(62)の魅力とは-。作品を邦訳出版する早川書房の早川浩社長(75)に長年の交友を振り返ってもらい、語ってもらった。

 イシグロさんと初めて会ったのは2001年のこと。以前から、彼の作品に深い感銘を受けていました。人間性というものを深く掘り下げていて、どの作品も素晴らしい。それでエージェントと交渉して出版権を獲得しました。契約締結後、すぐにロンドンに行き一緒に食事をしましたが、作品と同じで世界中で通用する紳士という印象でした。以来、深いおつきあいが始まりました。

 2年前、せがれ(長男で早川書房副社長の淳さん)が結婚式を挙げた際は、ローナ夫人とともに仲人を務めてくれました。式の前に来日し、「初めてのことだから」と、会場となるホテルの結婚式場でリハーサルをしました。式ではどんな振る舞いをすればいいのか、介添人に熱心に聞いていましたね。こんな立派な人が仲人を引き受けてくれたのです。式の当日は、感動しました。