浪速風

お弁当ありがとう 家の貧富や家族の愛情映す鏡、「かまってもらっている」喜びかみしめ

愛情がたっぷり詰まった、おかあさんの手作り弁当は何よりのごちそう
愛情がたっぷり詰まった、おかあさんの手作り弁当は何よりのごちそう

昨日の夕焼けエッセー「お弁当作り」に、わが家が重なった。朝、「ごはんよ、起きて」の声で目を覚ますと、もう弁当ができている。年を取ってごはんの量は少なくなったが、おかずは栄養のバランスを考えて種類が多い。インスタントのみそ汁と、夏は保冷剤を添えて。

▶向田邦子さんが転校した鹿児島の小学校で、弁当のおかずが漬物だけという女の子がいた。貧しいおかずを恥じているらしく、いつも蓋を半分かぶせるようにして食べていた。ある時、ひと切れ分けてもらうと、びっくりするほどおいしい。その子は喜んで、うんとごちそうしてあげるから、うちに寄らないかと誘う。

▶「お弁当の時間というのは、嫌でも、自分の家の貧富、家族の愛情というか、かまってもらっているかどうかを考えないわけにはいかない時間であった」(「お弁当」から)。貧富はともかく、小欄はかまってもらっている。今日も早起きの女房に感謝しながら、弁当箱を開ける。