衆院選 希望公認へ期待と葛藤 民進茨城県連、安保法めぐり齟齬

 民進党県連は2日、水戸市内で同党の支持組織である連合茨城と会合を開き、10日公示-22日投開票の衆院選で党県連が擁立した立候補予定者5人が新党「希望の党」(代表・小池百合子東京都知事)に公認申請したことを報告し、連合茨城は5人を支援する考えを表明した。ただ、集団的自衛権の限定的な行使を認める安全保障関連法などをめぐり両党には大きな齟齬(そご)が残る。党県連幹部は公認獲得に動きを加速させる中、立候補予定者には期待と葛藤が入り交じっている。

 「正直、今、非常に複雑な気持ちだ」

 立候補予定者の一人は非公開の会合で、悲痛な胸の内を明かした。希望の党への合流も「中身も分からない中で、軽々しく参加していいのか」と積もる葛藤も吐露した。それでも「支援してくれた方々に報いるために、当選することが一番だ」と奮起したように語り、「負けたらこの世界から引退する。背水の陣だ」と覚悟を決めた。

 別の立候補予定者は「公認を取れれば勝負」と語り、希望の党の公認を得られなければ出馬を取りやめることを示唆した。

 希望の党は、安保関連法や憲法改正を踏み絵に公認候補を選別している。

 2年前の国会審議で、当時の民主党(現民進党)は安保関連法を「戦争法案」とレッテル貼りを繰り返し、廃案を目指した。

 安保関連法の成立時に民主党所属の衆院議員で、1区から立候補する福島伸享氏(47)は、産経新聞の取材に対し「憲法の範囲内で集団的自衛権を認める点で両党の見解は何ら矛盾しない」とする見解を示した。ただ、当時の民主党代表、岡田克也氏は「集団的自衛権はいらない」とまで断言しており、希望の党へ合流する立候補予定者は、選挙戦で有権者にどう説明するかが問われそうだ。

 民進党県連はこれまで、衆院選に向けた共産党などとの野党共闘について「政策の一致がなければあり得ない」と距離を置いてきた。だが、大畠章宏県連会長は2日の会合で「今度の選挙で安倍晋三政権の息の根を止めたい」と訴え、こう明言した。

 「言いたいことやおかしいんじゃないかと思うこともあるが、全て飲み込んで候補者5人の必勝に向けて戦いたい」

 大事に懐に抱えていた「政策の一致」。それを棚に上げてまで立候補予定者の当選を優先させる大畠氏の発言に、約70人の出席者から異論は上がらなかった。(丸山将)

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