今年のノーベル賞が2日から発表される。日本人が受賞すれば初の4年連続となる快挙だ。医学・生理学賞を中心に期待が高まっている。
【医学・生理学賞】2日
日本人で最も有力なのは京都大特別教授の本庶佑(ほんじょ・たすく)氏(75)だ。免疫を抑えるタンパク質「PD-1」を発見し、がん免疫治療薬「オプジーボ」の開発につなげた。
免疫分野では、免疫を抑制する「制御性T細胞」を発見した大阪大特任教授の坂口志文氏(66)も評価が高い。高脂血症治療薬「スタチン」を開発した東京農工大特別栄誉教授の遠藤章氏(83)、細胞内で異常な形のタンパク質を排除する仕組みを解明した京都大教授の森和俊氏(59)の名前も挙がる。
【物理学賞】3日
本命は重力波を検出した米国の観測施設「LIGO(ライゴ)」の研究チームだ。アインシュタインが100年前に相対性理論で存在を予言した重力波を初めて検出したと昨年2月に発表し、世界的なニュースとなった。
昨年に続いて物性物理から選ばれる場合は、日本人が受賞する可能性もある。世界最強の磁力を発揮する「ネオジム磁石」を開発した大同特殊鋼顧問の佐川真人氏(74)、鉄系超電導物質を発見した東京工業大教授の細野秀雄氏(64)らが期待される。