関西の議論

「私を館外(おそと)へ連れてって」貸出ゼロ本の中にお宝、図書館所蔵本発信にユニーク企画

 いったい、どんな本が貸し出されていなかったのか-。

 イラストでわかる消防訓練マニュアルや、台湾のレトロ建築(中国語版)、被災した写真の救済方法、日本舞踊の照明、鳴く虫の育て方…など、知的好奇心をくすぐられる本も少なくない。担当者は「貸し出されていない本の中には、実は読むと面白い本がたくさんあります。すべて自信のある本ばかりです」と胸を張る。

 貸し出されなかった理由の一因として、図書館側の事情があったことを担当者が明かす。

 「なるべく多くの本を紹介したい図書館では、スペースの関係から平置きはしません。本のありかを知らせる背表紙の番号が見えるように並べるので、背表紙が地味なものは目に留まりにくく、内容がわかりにくいタイトルも避けられやすいようです」

 ただ貸し出し記録がなくても館内で読まれた可能性もあり、5年ほど陳列していると、貸出率は大幅にアップするという。

 「図書館にはそれぞれ特徴があり、当館では市町村関係の本や実用書、専門書など高学な本をそろえています。文庫本や実用書などが豊富な地域の図書館と使い分けてほしい」と担当者は話していた。

頼りは読者のコメントだけ「図書館福袋」

 大阪市立住之江図書館(大阪市住之江区)では、平成27年から「あなたがつくる図書館福袋」展を開催し、利用者の人気を集めた。貸し出される本は紙袋の中に入れられており、内容は確認できない。頼りになるのは、利用者らの推薦の言葉と感想だけ。