マンハッタンの風景

有名投資家が下した「ご託宣」 現在の米経済は1937年に酷似?

 米連邦準備制度理事会(FRB)が20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で資産(バランスシート)の圧縮を10月から開始すると表明した。FOMCが「出口戦略」を模索するなか、世界で最も名の通った投資家の一人であるレイ・ダリオ氏が下した「ご託宣」が金融関係者の間で話題になっている。

 「米国経済は1937年に似ている」(ダリオ氏)というのだ。

 ダリオ氏は「グローバル・マクロ」と呼ばれるマクロ経済の動きを予想する投資戦略の第一人者で、2008年の金融危機を予想した実績がある。同氏が経営する米投資会社米ブリッジウオーター・アソシエイツは、「オール・ウエザー」(全天候型)と呼ばれ、独自の景気循環モデルに基づいて運用する旗艦ファンドで有名だ。

 では、37年と現在は、どのような共通点があるのか?

 戦前の大恐慌後、米政府はニューディール政策といったケインジアン的な政策をとる。その一環として金融緩和を実施するのだが、36年に見切り発車して預金準備金率を引き上げた。

 しかも、当時のフランクリン・ルーズベルト大統領は財政削減も打ち出す。政府肥大化に嫌気がさして37年の政府支出を前年比8%減らし、翌38年も10%削減したのだ。

 このため、回復基調だった国内総生産(GDP)は38年にマイナス3.4%となり、株価は一年で半分となった。米国は再び不況に突入したのである。