正論

北朝鮮の脅威の下、日本は「非核二原則」への転換を目指せ 防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛

 当時の私の考えでは、非核三原則は四原則化していた。中川議員の口を封じようとした勢力は、核問題について「議論せず」を求めていたからである。そのころ最も議論が分かれたのは、第3の「持ち込ませず」原則をめぐってであった。というのも、米軍核の「持ち込み」には、その陸上配備か一時寄港かが問題だったからだ。

 この区別はまことに奇妙というほかなかった。陸上配備された米軍核は当然、その使用、つまり発射を前提としている。他方、一時寄港した核搭載米艦は、その乗員の休養と燃料補給を目的としている。だから一時寄港も含む非核三原則とは、実質的に非核三・五原則に他ならなかった。議論は混迷していた。

 私見では、今日のわが国で必要なのは非核二原則、すなわち「持たず、作らず」へと非核三原則を変更することである。右に述べたように、第3の「持ち込ませず」原則にはもともと曖昧なところがあった。仮に核搭載艦の一時寄港を三原則に含むとしても、該当艦の核搭載の有無を確認する手立てがわが国になかったからである。

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