ニッポンの議論

中学高校の部活 「学校教育から切り離せ」VS「教員に『指導』の教育を」

神谷拓・宮城教育大准教授「教員に部活指導の教育を」

 --部活の外部委託をどう思う?

 「部活の運営に学校外の人が関わることは必要だ。しかし、部活動指導員制度は課題が多い。部活により、教員の過重労働を招いていることは理解できるが、本来の教育課程の労働も過密化している。部活を外部委託するよりも、部活動の教育内容を見直すと共に、教員数を増加させなければ抜本的な解決にならない」

 --現在の部活は、生徒にも教員にもブラックという意見がある

 「何をもってブラックと呼ぶのか。指導時間が長いのならタイムカードで管理すればいい。しかし、部活には教育的意義がある。教育的意義と教師の労働条件をセットで議論しなければ、教師の労働時間に限定して検討し、部活を学校活動から切り離した、かつての教職員労働運動と同じ道を歩んでしまう。その延長で今日の問題が発生しているのだから、議論の仕方を変える必要がある」

 --部活の教育的意義とは?

 「生徒が自分たちで課題を解決することだ。教員は生徒たちに、どのように行動すれば課題に対処できるのかを指導できる。生徒の自治活動をサポートする専門性を、教員は通常の教育活動の中で常に磨いているからだ。学校として子供に伝えたい部活の魅力は『自治』。目的や理念の一致した集団=結社として社会と接点を持ち、学校卒業後も、自ら集団を組織し、生涯スポーツを続けていく力を身に付けさせたい。そのためには教員養成課程に部活指導を取り入れることも必要だ」