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中国で韓国人狙った犯罪急増、THAAD余波か…中韓メディアの中傷合戦も過熱

 THAADが4基追加配備されたことを受け、さらに状況が悪化する懸念があることから駐中国の韓国大使館は9月7日、中国国内の韓国人に対し、身辺の安全に注意を求める知らせを中国の無料メッセージアプリを通じて流すなど緊急措置を講じる事態になった。

WTO提訴も

 経済的な報復は深刻度を増している。

 中央日報(同)に掲載された韓国経済新聞は、現代経済研究院がTHAADが実際に韓国に配備された3月以降、中国に進出した韓国企業の被害規模は年末までに8兆5千億ウォンに達すると予測していると報じた。

 韓国産製品の輸出にも大きな影響があり、ハンギョレ新聞(同)によると、中国は輸入が大幅増加に転じた今年は、韓国産製品の輸入額だけ増加率が大幅低下し、「THAADへの報復以外にはこれを説明しにくい」という。

 品目別に韓国製品の中国輸出額をみると、電機電子(部品)・鉄鋼・自動車(部品)を中心に輸出額がほとんど半減した。自動車部品は3月の3億2千万ドルから4月に2億300万ドルに減少し、7月には1億500万ドルになった。鉄鋼製品のうち輸出額が最も多い合金圧延は3月の5015万ドルから7月には2923万ドルへ。電機電子部門ではカメラ・送信機の場合、3月の1億8491万ドルから毎月減り続け、7月には534万ドルに激減。1次電池・蓄電器は3月の3億3074万ドルから7月には2億3302万ドルになった。

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