安倍晋三首相が25日に記者会見し、28日召集の臨時国会冒頭で衆院解散に踏み切る意向を表明することを受け、総選挙に向けた舌戦がヒートアップしている。野党幹部らは24日、テレビの討論番組などで「大義がない」と批判を展開。一方で北朝鮮情勢や経済政策など、重要な争点が浮かんでいるのも事実だ。首相は会見で何を語るのか。
数カ月で野党豹変
「今、解散することは理解できない」。日本維新の会の馬場伸幸幹事長は24日、NHKの討論番組でこう批判した。
安倍首相の解散方針が明らかになって以降、同様の声は少なくない。若狭勝衆院議員らが結成する新党との関わりが注目される東京都の小池百合子知事も22日の定例会見で、「(解散には)大義がないと申し上げている」と牽制(けんせい)した。
政治評論家の小林吉弥氏は「圧倒的多数の国民が納得するだけの大義が打ち出せなければ党利党略とみなされても仕方がなく、それによって選挙結果は大きく変わる」と語る。