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専用ディスプレーを通して現実空間でウルトラセブンや怪獣が大暴れしているかのような映像を楽しめるVR(バーチャルリアリティー、仮想現実)特撮作品が10月に登場する。VRは、ゲームを含む映像コンテンツの今後の命運を握るともいわれている。ウルトラシリーズの円谷プロダクション(東京都渋谷区)も初めての試みで、今回は「実験」との位置づけだが、当然将来的な可能性を見込んでの挑戦だ。
「自前でもVR特撮を作りたかった」田口清隆監督
VR技術は、人間の感覚器に働きかける。その結果、実際には存在しない映像を、現実であるかのように知覚させる。専用のディスプレーを装着すれば、360度ぐるりと映像に取り囲まれる。
2016年がVR元年と呼ばれた。ことしはゲームメーカーから専用ディスプレーが発売されたり、東京都内にVR視聴に対応した施設が開業したりするなど普及に向けた動きが見られる。
円谷プロが作った映像は「ウルトラマンゼロVR」と「ウルトラファイトVR」の2作品。10月1日から、VR視聴に対応した施設で上映される。
テレビシリーズ「ウルトラマンX」や「ウルトラマンオーブ」の田口清隆さん(37)が監督した。
「VRに興味があった。自主映画でもいいから、VRの特撮モノを作ろうと考えていたところだった」
渡りに船だったと明かす。