浜松「レワード」、ユニホーム生産の強豪 短納期武器に高校野球で一大シェア

 ブランド力がものをいうスポーツ用品の世界にあって、ノーブランドでありながら全国の高校野球ユニホームの約4分の1を生産しているメーカーが浜松市内にある。同市南区に本社を置く「レワード」だ。先月開催された全国高校野球選手権大会でも横浜(神奈川)、聖光学院(福島)など4校が同社製のユニホームを使用しており、伊藤寿弘社長(61)は「今後もグラウンドに映えるユニホームを作っていく」と意欲を燃やしている。 (島田清)

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 伊藤社長は繊維会社に入社後、野球のユニホームの製造・販売を手掛け、昭和63年に独立してレワードを設立。当時地域スポーツとして盛んだった草野球やソフトボールに狙いを定め、地元企業や自治会チームをターゲットに販売網を拡大してきた。

 ただ、その後十年ほどで草野球チームの増加が頭打ちとなったため、新たな販売先を求めて高校野球に参入。既に大手ブランドが幅を効かす中、同社は自社工場を最大限に活用し、少量の注文でも短期間の納期で仕上げる特別対応を取り、徐々に顧客を拡大させていった。

 夏の甲子園の場合、各都道府県で出場校が決定するのは例年7月末ごろ。8月初めの甲子園開幕まで間がなく、注文から2〜3日で納品してくれる同社のユニホームは大会前にユニホームを新調したい各校のニーズに合致した。

 同社では他社との差別化を図るため、品質の向上や新技術の開発にも力を注いでいる。高校野球のユニホームは「より薄く、より軽く」がトレンド。胸の学校名のマークも従来の縁取り刺繍(ししゅう)から、ここ数年は文字が立体的に見える昇華プリントが増えてきており、同社ではソフトウエアメーカーと連携し、マークが刺繍のように浮き上がって見える「3D昇華プリント」の技術開発に成功した。

 3D昇華プリントを使った同社製のユニホームは昨年、社会人野球日本選手権を制したヤマハや昨年の全日本大学野球選手権優勝校の中京学院大なども使用している。

 同社の生産は現在、高校野球のユニホームにほぼ特化しているが、少子化を見据え、他のスポーツユニホームへの参入も検討している。既にサッカーJリーグのチームにユニホームを提供しているほか、伊藤社長は「2020年には東京五輪も控えている。多種目のユニホームに対応できるよう体制づくりに励みたい」とさらなる販路拡大に意欲を示している。

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