単刀直言

鈴木馨祐・自民党青年局長 「台湾は戦略的に重要」「日台とのパイプ役担う」

自民党の鈴木馨祐衆院議員インタビュー=東京・永田町(斎藤良雄撮影)
自民党の鈴木馨祐衆院議員インタビュー=東京・永田町(斎藤良雄撮影)

 自民党青年局長として力を入れている仕事の一つが「日台関係」の強化です。日本は台湾とは国交がないので政府や党幹事長、党国際局長は台湾と正式なパイプを作れません。そのため、昔の知恵だと思うのですが、党青年局長が長年、党の代表として台湾とのパイプ役を担ってきた経緯がある。北朝鮮情勢が緊迫する今、台湾と関係を強化することは重要になっています。

 そもそも日本は四方を海で囲まれた島国なので、これまでは他国からの攻撃や厳しい競争にさらされにくく、地理的に有利でした。だが、今後は『歴史上初めて島国でいられなくなった10年間』といえるぐらい、日本の外交・安全保障が大きな転換点を迎えると思います。

 北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイル発射で分かるように、今は他国からミサイルが発射されれば、数分程度で日本の付近に着弾してしまい、海に囲まれていることが安全保障上、優位ではなくなった。核開発についても、北朝鮮が核実験を何度も強行して核戦力体制の確立を目指したり、中国が北米全域を攻撃できる移動式の長距離弾道ミサイル「東風41」(DF41)の開発を進めたりしており、米国が圧倒していた時代は終わりつつある。

 今、米中の覇権争いの主戦場は潜水艦になっています。中国が南シナ海の海南島に潜水艦基地を建設し軍事拠点化しているのは、台湾とフィリピンの間のバシー海峡や宮古海峡を経て太平洋にアクセスし、潜水艦発射弾道ミサイルで米国を威嚇する狙いがあるといわれています。

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