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女性をネットで売る「ブラック・デス」の闇…ダークウェブに潜む悪意の深さ

 ヘルバ容疑者はもう一人の共犯者と共謀し、アイリングさんを拉致・監禁した際、薬物を注射したり、裸にして写真を撮ったりしたという。そして、アイリングさんの所属事務所に対し、身代金として30万ドル(約3300万円)を要求。拒否すればアイリングさんをネットオークションにかけて、売り飛ばすと脅していたという。

真偽不明の「ブラック・デス」

 犯人側がネットオークションによる人身売買を企てていたことも衝撃だが、逮捕されたヘルバ容疑者の供述に欧州が震撼した。

 ヘルバ容疑者は自身を「ブラック・デス」のメンバーだと名乗ったのだ。ブラック・デス(黒死病=ペスト)は、司法当局が実在するかどうか不明としている非合法グループだが、女性を誘拐してダークウェブ上で人身売買を行う組織として知られている。

 ダークウェブは、通常の検索エンジンではアクセスできず、アクセス元の場所や端末を特定できないようにする匿名化ソフトなどが必要となるサイバー空間だ。このため犯罪の温床となっており、人身売買のほか、違法薬物や武器も売買されているといい、取引には仮想通貨のビットコインが使われるという。

 ダークウェブについては、日本でも近年、その存在がクローズアップされている。

 日本国内でダークウェブを舞台にした覚醒剤事件が摘発されるなどし、今後もこうした闇取引が増える危険性が指摘されている。また、日本人の多種多様な個人情報もダークウェブ上で取引されていることも確認されているようだ。

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