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女性をネットで売る「ブラック・デス」の闇…ダークウェブに潜む悪意の深さ

 米司法省が、アジアや英仏など欧州の司法当局、欧州警察機関(ユーロポール)と連携し、世界最大の闇サイト「アルファベイ」を摘発したと発表したのは7月20日だった。セッションズ米司法長官は声明で「今年の犯罪捜査で最重要案件の一つだ。闇サイトでも隠れる場所はない。犯罪者がどこにいても捜し出す」と宣言したが、アルファベイなどの闇サイトは「ダークウェブ」と総称され、文字通りその「闇」は深い。今夏、イタリアで起きた事件は、その闇の一端を浮き上がらせた。闇とは、女性モデルが誘拐された事件で逮捕された男が名乗った「ブラック・デス」という非合法グループだ。インターネット上では悪名高い存在だが、実在するかどうか司法当局がつかみかねていた組織だった。

モデルを誘拐

 米CNNや欧州などのメディアによると、7月11日、英国人モデル、クロエ・アイリングさん(20)が撮影会があるとイタリア・ミラノに誘い出され、何者かに拉致された。アイリングさんは車のトランクに押し込まれて山間部の山小屋に連れていかれ、そのまま監禁された。

 ところが約1週間後、車に乗せられたアイリングさんは、ミラノの英国領事館前に連れていかれ突然、解放された。この際、アイリングさんと一緒にいた英国在住でポーランド国籍のルーカス・ヘルバ容疑者(30)が誘拐容疑などで逮捕された。

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