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歯医者さんの半数 医療機器使い回し 感染リスク否定できず 手袋も患者ごとには交換せず

 同様の調査は24年3月にも実施しており、当時は使い回しが7割弱だった。それと比較すると、改善しているが、ハンドピースには患者の唾液や血液が付着しやすく、感染を防ぐためには交換が最も適している。

滅菌に多額の費用

 日本歯科医学会の指針では、患者ごとに機器を交換し、高温の蒸気発生装置で滅菌するよう定めているが、なぜ使い回しがなくならないのか。

 歯科医の多くは「滅菌に多額の費用がかかる」と指摘する。蒸気発生装置は100万円以上かかり、その他関連の設備を備えると、数百万円の費用がかさむという。

 一方で、診療報酬の歯科再診料は、院内感染対策を行った場合でも加算を含めて500円しかない。歯科医の医療報酬は一般の医科と比べて低いという実態もあるという。

 このため、研究班は「いまだ改善の余地はあると自覚している。より改善を図るためには、施設基準や診療報酬の面での充足が必要だ」と主張する。

 来年4月は、2年に一度の診療報酬の改定時期に当たる。日本歯科医師会は、感染対策の充実を含め「十分な財源の確保」を求めている。