【関西の議論】ベンチの向きを90度変えるだけ! 鉄道会社〝悩みのタネ〟…酔客のホーム転落事故は防げるのか(1/4ページ) - 産経ニュース

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関西の議論

ベンチの向きを90度変えるだけ! 鉄道会社〝悩みのタネ〟…酔客のホーム転落事故は防げるのか

【関西の議論】ベンチの向きを90度変えるだけ! 鉄道会社〝悩みのタネ〟…酔客のホーム転落事故は防げるのか
【関西の議論】ベンチの向きを90度変えるだけ! 鉄道会社〝悩みのタネ〟…酔客のホーム転落事故は防げるのか
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 酒に酔った乗客の線路転落を防ぐため、かつてはホームで線路に向かって平行に設置されていたベンチを90度回転させる工夫が、関西を中心に広がっている。酔客がベンチから立ち上がり、そのまままっすぐ歩いて転落する-という事態を回避しようと導入された。関西圏は首都圏よりもホームドアの設置が進んでいないこともあり、JR西日本が応急処置として始めた。1駅あたり数億円のコストがかかるとされるホームドアの設置に比べて格安だけに〝苦肉の策〟との見方もあるが、本当にベンチの向きを変えるだけで転落事故が防げるのだろうか。(桑波田仰太)

わずか400万円で…

 大阪市営地下鉄の御堂筋線動物園前駅。ホームの壁に沿って一列に並んだベンチに座る利用者は、線路と向かい合わず、90度横を向いている。

 愛知県から訪れた男子大学生(20)は「地元で見たことがない向きのベンチ。とても違和感があった」と驚いたが、近年、関西圏の鉄道では珍しくない光景になりつつある。

 平成27年に最初に導入したJR西日本の管内では、すでに300以上の駅ホームでベンチの向きが線路に対して90度回転。大阪市営地下鉄でも7月現在、123駅中18駅で工事が完了した。

 市によると、御堂筋線心斎橋駅のホームドア設置にかかった費用は約3億円だったが、動物園前駅のベンチの向きを変える工事はわずか400万円だった。

 国土交通省鉄道局は「関西以外ではほとんど知られていない取り組みではないか」と話す。