堺市長選

「維新」か「反維新」か-都構想巡る因縁再び、のっけから激しい批判合戦

 「維新」か「反維新」か-。大阪政界の今後を占う全面対決の火ぶたが切られた。10日に告示され、大阪維新の会新人の永藤英機(ひでき)氏(41)と3選を目指す無所属現職の竹山修身(おさみ)氏(67)の一騎打ちとなった堺市長選。これまでの因縁も相まって、両陣営は選挙戦の出だしから激しい批判の応酬を繰り広げた。

 告示から一夜明けた11日朝、紺の半袖シャツに白のズボン姿の永藤氏は堺市南区の駅前で、「今の古い行政では堺の魅力を生かせない」と訴えた。黒のスーツに身を包んだ竹山氏は東区の駅前で、自民党議員らとともに「維新の政治はもうだめだ」と呼びかけた。

 維新公認の永藤氏に対し自民、民進などが推薦し共産も自主支援する竹山氏。「維新」対「反維新」の構図は4年前の前回選以降、平成27年の「大阪都構想」の住民投票などでも繰り返されてきており、「今回勝って決着をつける」という思いは双方ともに強い。

 「争点はただ一つ、停滞か成長か。新しい発想で堺を成長させていく」

 10日朝、南海堺東駅前(堺区)で第一声に臨んだ永藤氏。維新代表の松井一郎大阪府知事、政調会長の吉村洋文大阪市長と並んで立ち、連携して成長戦略を練る姿勢を強調した。

 相手陣営の反維新包囲網には「堺のことは政党が決めるんじゃない」と指摘。「私の一番の応援団は思いある市民の皆さんだ」と声を張り上げた。

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