那須雪崩

遺族の要望書に県高体連が回答 遺族「納得できる内容でない」

遺族の要望書への回答について説明する塩沢好和・県高体連会長(右)と三森謙次・同連盟登山専門部長=10日深夜、栃木県大田原市紫塚の県立大田原高校
遺族の要望書への回答について説明する塩沢好和・県高体連会長(右)と三森謙次・同連盟登山専門部長=10日深夜、栃木県大田原市紫塚の県立大田原高校

 栃木県那須町で3月、登山講習会に参加した生徒ら8人が死亡した雪崩事故で、講習会を主催した県高校体育連盟と同連盟登山専門部が遺族の要望書に対する回答書を提出した。提出は10日。県高体連などは同日、遺族に回答書の説明を行ったが、厳しい意見が相次ぎ、深夜まで約8時間に及んだ。遺族側は、県高体連関係者や講習会に参加した顧問教諭らへの質問書を再提出した。

 遺族からの要望書は検証委員会の中間報告書が指摘した県高体連、登山専門部の問題点などについて11項目について問いただし、事故原因の究明などを求めて7月23日付で提出されていた。

 県高体連などの説明によると、検証委の指摘を受けて再発防止に向けたマニュアルを作成することなどを回答したが、遺族からは「具体的に再発防止策をどう実践するのか明確でない」とする指摘があった。登山専門部の三森謙次部長は「遺族の思いに応えられる回答でないと反省している」と述べ、県高体連は指摘を受けて回答書を修正することや再質問書にも回答する姿勢を示した。

 犠牲となった大田原高教諭、毛塚優甫(ゆうすけ)さん=当時(29)=の父、辰幸さん(65)は「遺族が納得できる内容ではなく、厳しい意見も出た。雪崩の危険性を認識していなかったという回答には、何年も登山指導する教諭が危険を感じずに登っていたとは到底信じられない」と無念さをにじませた。

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