「青い目の日本茶伝道師」 お茶に魅了されたスウェーデン人が提唱する日本茶の新しい楽しみ方

 14年に念願の日本茶インストラクターの資格を取得し、15年からは脱サラして1年間、静岡農林技術研究所茶業研究センターの研修生となる。お茶の産地である中国や韓国からの研修生はいた。が、欧米系は初めてだったという。

 「研修終了後は、スウェーデンに帰国してお茶の販売をすることも視野に入れていた。けれども本格的に勉強し始めたら、日本茶の世界がどれほど広いか分かってきた。帰るにはまだ早い。何とか日本に残りたいと思い始めた」

 幸い、発足して間もない日本茶輸出促進協議会(東京都港区)に職を得た。

「シングルオリジン」の潮流

 日本茶専門家を目指すのをやめてしまおうと思ったことがある。留学中、ワインやウイスキーのように、土地や品種の個性が引き出されたお茶を求め歩いたが、巡り合えない。

 「どれも似たような味だったら、日本茶専門家になっても仕方がない。中国茶や紅茶など、世界のお茶全般を扱う店をやった方がいいかもと考えた」

 しかし、帰国間際に訪れた東京・表参道の日本茶カフェ「茶茶の間」で飲んだ「秋津島」と名付けられたお茶に、「求めていた日本茶はこれだ!」と興奮した。

 「茶茶の間」では、「単一農園単一品種」にこだわったお茶が棚一面に並び、お客は皆、違うお茶を飲んでいた。「これだけのバリエーションがあれば、煎茶だけで十分やっていける」と感激。日本茶と2度目の恋に落ちた。

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