阿比留瑠比の極言御免

北朝鮮より安倍晋三首相が悪いのか? 野党&メディアの倒錯した政権批判を斬る

 「まるで戦時中の『空襲警報』を一斉に流す。北朝鮮も怖いが、『戦時放送』を流す安倍政権も怖い」

 また、9月3日の北朝鮮の核実験を受け、コラムニストの小田嶋隆氏は一応、北朝鮮を批判しつつも4日付朝日新聞朝刊にこんなコメントを寄せていた。

 「安倍政権は、求心力を高めるために国防意識を強い口調であおっているようにも映る」

 政府が北朝鮮のミサイル情報を国民にただちに伝えたことや、安倍首相ら政権中枢が北朝鮮の無法への憤りを口にしたことが、まるで問題のような言い草である。「安倍嫌い」をこじらせて、どんな事態、状況も安倍政権批判に結びつけなくては気が済まなくなってしまったのか。

 評論家の石平氏は6日、自身のツイッターでこうはっきりと断じていた。

 「『北を追い詰めたのは日米だ』と金正恩の立場を弁護したり、北朝鮮の脅威に対処するための自国防衛強化に難癖をつけたりする人はいる。そんなのはもはや平和ボケ程度のものではない。日本国民に対する犯罪だ!」

 言葉はきついが、おおむね同感である。自国は信用できないが、他国は信頼しようと説く人たちの道連れにはされたくない。(論説委員兼政治部編集委員)

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