大学時代はヘアメークを学び、美容技術を競う大会に出場。学内で美容サークルを立ち上げ、学園祭でファッションショーを企画する行動力を発揮した。英語や情報処理など学業にも力を注ぎ、成績優秀者に贈られる、学園創設者の名を冠した森平蔵賞を受けた。
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「先生と学生の距離が近く、存分に学べる環境がすばらしい。自分の視野も大きく広がりました」と大学の魅力を語る。大学4年次には念願だった美容師の国家試験にも合格したが、「美容業界を変えたい」という新たな夢が芽生え、大学院進学を決めた。
現在、大学の客員研究員として実験やデータ分析に多忙な日々を送る。今年5月に開かれた日本薬剤学会でも最新の共同研究の成果を発表した。「高齢者や病気の方が化粧をすると脳を刺激して元気になる。化粧の力が人間に及ぼすさまざまな効果を追究していきたい」と岡坂さん。日本と中国を行き来する研究生活は当分、続きそうだ。