加工食品の原料原産地に関する新しい表示制度は、消費者に一定の安心感を与える一方、「例外」表示で誤認の恐れもつきまとう。
食品表示に詳しい公益財団法人「食の安全・安心財団」の中村啓一事務局長は「あずきの原産地が中国でも『北海道製造』と表示されれば、北海道産のあずきを使用していると誤認する」と指摘する。「表示対象を『全て』としたことで多くの例外を設けざるを得なくなった。これでは、頑張って国産を使っている業者が報われず、消費者も知りたい情報が得られない」と話した。
例外はほかにもある。おにぎりののりは重量1位でないのに表示義務が課せられた。生産者からの要望を受けたものだが、のり巻きののりは対象外など一貫性に欠け、分かりにくい。