経済インサイド

1万円札が消える!米ハーバード大教授がぶち上げた「1万円札廃止論」のナゼ そもそも現実的なの?

 日本は通貨流通量に占める最高額紙幣の比率も高い。ロゴフ氏によると、2015年は日本は88%に対し、米国は78.4%、英国は18.5%にとどまった。

 日本では昨年、世の中に出回るお札の額が初めて100兆円を突破した。預金金利の低下で銀行にお金を預けておくメリットが薄れたことで、自宅で現金を保管する「たんす預金」が増えたもようだ。18年から預金口座に任意で紐付けする「マイナンバー制度」が始まることも、「税務当局に保有資産を捕捉されたくない」と考える個人による現金需要を押し上げたと見られている。

 海外では、マネロンなどの経済犯罪対策を目的に、高額紙幣を廃止する動きが相次いでいる。インドのモディ首相は昨年11月、1000ルピー札と500ルピー札の廃止を唐突に宣言。一時的に現金が大量に不足する事態に陥った一方で、電子決済の普及が拡大した効果もあった。

 欧州中央銀行(ECB)も18年末で500ユーロ札を廃止することを決めている。このほか、シンガポールやカナダ、スウェーデンなどでも高額紙幣を廃止した経緯がある。