正論9月号

前川喜平氏を話し合ったら「クズ」でおさまらず、「彼の話は少し脇に」絶滅系の役所とメディアはどこか

 戦後の官僚と政治の関係をみると、戦前からの政治家が公職追放されてしまって素人が当選してきた一方、役人はあまり公職追放されなかった。そのため戦後は情報力の面でも判断力でも、官僚の側の力が強かったのです。そして政治家も政治的な判断・決断を官僚に任せてしまった。そんなことがありながらも、官僚は身分保証があって守られているため政治責任は取らない。そういう理想的な官僚の自治王国ができたのです。それが壊れるきっかけが「内閣人事局」の発足でした。  

 高橋 私は天下り規制の法律制定に関わった他、第1次安倍政権のころに内閣人事局の企画にも関わったのですが、そのときは官僚で10人、民間で10人くらい、はぐれ者ばかりを集めたんです。そうでないと、役人の世界をぶっ壊すような内閣人事局は作れませんでしたから。

 石川 私も内閣人事局の企画のときにメンバーとして呼ばれたのですが、正確にいえばそれ以前から官僚の世界は大きく変わり始めていたと思います。旧大蔵省の接待汚職疑惑などもあって、21世紀に入った頃から優秀な人間は役所に来なくなっていた。その上で内閣人事局が3年前にできて、いよいよ各省庁は政治主導人事に従わざるを得なくなってきました。