大量の陽子が光速で照射され、その速さは大陸間弾道ミサイル(ICBM)の5万倍になるという。射程5500キロ以上のICBMは再突入時の速度がマッハ24とされている。
低コストで低リスク
LaWSを担当するカール・ヒューズ大尉はCNNに、「風、射程などを気にする必要はない。オートフォーカスなので、目標を定めるだけでターゲットを無力化できる。ビームも見えないし、音もしない」などと説明。悪条件下でも極めて正確な攻撃が可能で、米海軍は、二次的な被害を抑えることができるとしている。
経済性も驚きだ。システム全体は4000万ドル(約44億4000万円)だが、1発当たりの費用はわずか1ドル。必要なのは小さな発電機で供給される電気と、わずか3人の乗員だけだという。ちなみに、4月に米軍が実験したICBM「ミニットマン」は1発当たり約700万ドルとされている。
2020年代初めまでに配備拡大
現時点では、過激派組織など対テロリスト戦で、車や船で近づく敵をピンポイント攻撃することを想定しているとみられるが、その用途は拡大しそうだ。