NPOなどに寄付する「遺贈」のススメ 節税しながら社会貢献

広がる課税対象

 「遺贈なんて財産のない自分には関係ない」と思うかもしれない。しかし、27年の税制改正で相続税の基礎控除が引き下げられ、課税対象者は前年の約1・8倍に急増した。

 さらに、配偶者や子をはじめとする法定相続人がいない「おひとりさま」の場合、その遺産は法的な手続きを経て最終的に国庫に入る。おひとりさまの増加で、その総額は449億円(27年度)に上っている。

 一生懸命働いて築いた財産であれば、それを社会貢献に活用するというのは、極めて積極的な選択肢といえるのではないか。

 寄付を待つ団体は、将来を担う子供たちのために活動する団体、発展途上国の医療や食糧支援に取り組む団体など無数にある。日本財団は昨年、遺贈寄付サポートセンターを開設し、遺贈に関する相談を受け付けている。

寄付文化は途上

 寄付の方法は遺族ら相続人が行う「相続財産の寄付」もある。この場合、相続税が非課税となるのは寄付先が特に公共性が高いとされる社会福祉法人や認定NPO法人などに限られるなど、制約が多いが、税金分を社会貢献に振り向けられることは変わらない。