鉄道ファン必見

地上20メートル、さらば「天空の駅」 三江線・宇都井駅…最後の夏 来春に廃線

 また、三江線を取り巻く自然環境の厳しさも廃線の要因のひとつ。江の川が氾濫した場合、集落に川の水が流れ込まないように、線路に水門が設けられているほどだ。自然災害により、18年と25年には長期間にわたって不通。廃線理由のひとつにJR西日本は「バスにて代替可能な鉄道に対し、被災と復旧の繰り返しは社会経済的に合理的でないこと」を挙げている。

「なくなるのは残念」

 廃線が決まってから、三江線はちょっとした「バブル」状態だ。休日になると列車の席は埋まり、三次と江津のホテルは早朝発の始発に乗ろうというファンの利用で予約が取りにくい状況。宇都井駅では途中下車する人や車で訪れる観光客が多くみられ、待合室にある自由に書き込めるノートには「なくなるのは残念」「やっと訪れることができた」などのメッセージが残されている。

 それでも春になれば、三江線、そして宇都井駅との別れはやってくる。宇都井の集落にディーゼルカーのエンジン音が響くことはもうない…。

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