滋賀県高島市安曇川町北船木の安曇川人工河川で23日、アユの親魚の放流が始まった。今季のアユ漁の記録的な不漁を受け、例年よりも放流量を10トン追加。今後、約10日間かけて計18トンの親アユを放流する予定という。
同県水産課によると、今季(昨年12月〜今月)のアユの活魚の漁獲量は約76トンにとどまり、平年の6割程度という記録的な不漁となっている。
これまでのところ、不漁になった明確な原因は判明していないが、昨年のアユの産卵期の遅れや、エサ不足などが原因として考えられるという。
放流初日のこの日、安曇川人工河川には漁業関係者らが集まり、養魚場からトラックで運び込まれた親アユを、次々と川に放流していった。
放流されたアユは産卵を控えており、数日中に川底の砂利に卵を産み付け、10〜14日後に孵化(ふか)。生まれた体長5ミリほどの稚魚は川の流れで河口から琵琶湖まで運ばれ、成魚に成長する。