原発最前線

デブリに挑む 撮影成功も「取り出し」難題 「冠水なしで大丈夫か」の声も

福島第1原発3号機の原子炉圧力容器下部で撮影されたデブリとみられるもの=7月21日(国際廃炉研究開発機構提供)
福島第1原発3号機の原子炉圧力容器下部で撮影されたデブリとみられるもの=7月21日(国際廃炉研究開発機構提供)

 デブリは見えたが、取り出せるのか-。東京電力福島第1原発3号機で、溶け落ちた核燃料(デブリ)とみられる物体が初めて撮影されたのは7月下旬。原子力損害賠償・廃炉等支援機構は、デブリの取り出しについて原子炉格納容器を水で満たさない「気中工法」で行うことを提案、政府と東電は9月中に方針を決定する。しかし、前例のない作業に加えてデブリの情報は依然少なく、先は見通せないままだ。(社会部編集委員 鵜野光博)

「3号機の映像にショック」

 「構造物が落ちているとはこういうことなのかと、実際に映像を見てショックを受けた」

 福島第一廃炉推進カンパニーの増田尚宏プレジデントは7月27日の記者会見で、3号機のロボット調査で撮影された原子炉格納容器内部の様子を見た印象を率直に語り、「これをどうやって取り出すか。手が出せませんでしたではなく、慎重にしっかりやっていかなくてはと気を引き締めた」と続けた。

 東電は7月19〜22日、3号機で水中遊泳型ロボットによる調査を実施。圧力容器下部からつららのように垂れ下がる物体や、格納容器の底部に堆積した小石のような物体の撮影に成功し、これらがデブリの可能性が高いとしている。一方で、作業用足場が崩落するなど、格納容器内部の損傷の大きさも改めて明らかになった。

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