国内携帯メーカー没落 キャリア頼み通用せず

NTTドコモから発売された富士通の「らくらくスマートフォン4 F-04J」
NTTドコモから発売された富士通の「らくらくスマートフォン4 F-04J」

 富士通の携帯電話事業からの撤退で、2000年代初めに約10社あった国内携帯電話メーカーはソニー、シャープ、京セラの3社に絞られるなど没落が鮮明だ。NTTグループなど大手通信会社に規格づくりや販売戦略まで依存したことがあだとなり、スマートフォンへの転換に乗り遅れたことが大きい。

 00年代初頭の従来型携帯電話(ガラケー)の全盛期には国内の携帯市場は9割超が国産だったが、アップルが07年にアイフォーンを米国で発売すると市場は一変。調査会社のMM総研によると、国内携帯4社合計の平成28年度の国内販売は1500万台弱と、首位アップル1社にも及ばなくなった。

 背景には、日本の携帯電話メーカーがスマホで完全に出遅れたことがある。本格的に投入したのは23年以降だ。NTTドコモがインターネット接続サービス「iモード」に固執する中、メーカー各社は自らリスクをとってスマホ開発に本腰を入れられなかった。

 一方、巨費を投じてスマホを開発し、ブランド力を構築したアップルや韓国サムスン電子は今や世界市場で年2億〜3億台を販売するなど競争力の差は歴然。

 NEC、日立製作所に続く富士通の撤退で、旧電電公社と結びつきの強かった「電電ファミリー」と呼ばれるメーカーは市場から姿を消す。世界で存在感が薄まった日本勢の生き残る道は険しそうだ。(万福博之)