浪速風

花はなくても…のイチジク人生でいい

赤紫に色づいたイチジク
赤紫に色づいたイチジク

朝食には果物にヨーグルトをかけた一品がわが家の定番である。さっぱりして、食欲のない時でもおいしく食べられる。年間を通してはリンゴやバナナが多いが、春から夏はイチゴや桃、これからはナシ、柿などが季節を感じさせてくれる。最近、イチジクが出てきて、品の良い甘さが気に入った。

▶禁断の果実を食べたアダムとイブが、裸が恥ずかしくなって身につけたのがイチジクの葉という。世界で最も古い栽培果樹の一つで、古代メソポタミアで食用にされていたのが知られている。日本には江戸時代初期に伝わり「無花果」の名がついた。由来は花を咲かせずに実をつけるからである。

▶だが、外からは見えないが、実の中に小さな花がある。10年ほど前、桃井かおりさんが初監督した映画「無花果の顔」の製作に関係した。残念ながらヒットしなかったが、宣伝ポスターのコピーが印象に残っている。「花は無くても、実の有る人生」。そんな人ほど味がある。