クローズアップ科学

「線状降水帯」は全国で起きる 連続して襲う集中豪雨、予測は困難

豪雨の6割占める

九州北部豪雨では、福岡県朝倉市や大分県日田市の周辺で高度1万8千メートルに及ぶ発達した線状降水帯が発生。朝倉市で1時間雨量が100ミリを超え、24時間雨量は過去最高の545・5ミリに達するなど、猛烈な雨が続いた。

線状降水帯による集中豪雨は近年、各地で起きている。95〜2009年に発生した台風以外の豪雨261件について津口氏らがレーダーの観測データを解析したところ、3分の2の168件は線状降水帯が原因だった。

大規模な災害につながるケースが多く、日本の観測史上最高の時間雨量187ミリを記録した1982年の長崎豪雨、約7万棟が浸水した2000年の東海豪雨、14年の広島豪雨や15年の関東・東北豪雨などが発生。死者・行方不明者が722人に上った1957年の諫早豪雨も線状降水帯が原因とみられている。

発生場所は九州、四国が多いが北海道から沖縄まで全国に及ぶ。時期は梅雨時から秋が目立つが、津口氏は「条件がそろえばいつでもどこでも起きる可能性がある」と話す。

局地的豪雨は過去40年の統計で増加傾向にあり、地球温暖化が影響している可能性がある。これに対し線状降水帯は横ばい傾向で、雨量や降水範囲も特段の変化はなく、温暖化との関連は不明という。

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