浪速風

シナリオのないドラマに熱くなる 今年も東北旋風、甲子園に吹き荒れる

今日は「高校野球記念日」で、大正4(1915)年8月18日、第1回全国中等学校優勝野球大会が大阪府の豊中グラウンドで開幕した。現在なら夏休み中に終わるのかと心配になるが、出場は73校が参加した地区予選を勝ち抜いた10校で、降雨再試合を含めて5日間の日程だった。

▶実現には後に京都市長になる高山義三さんらの働きかけがあった。当時は京都帝大の学生で、母校の京都二中の監督を務めていた。関西で無敵を誇り、実力日本一とうたわれたが、全国の中学が一堂に会して戦えば、それを証明できると考えた。前評判通り、第1回大会は京都二中が優勝した。

▶特筆すべきは、決勝に残ったのが東北代表の秋田中で、延長十三回サヨナラ負けだったことだ。今年も甲子園に東北旋風が吹き荒れている。雪国のハンディは小さくないだろうが、もはや地域格差は感じられない。そして球児たちはシナリオのないドラマを演じる。だから高校野球は熱くなる。