終戦の日

靖国神社ルポ 為政者が英雄称える米国と閣僚参拝ゼロの日本 トランプ米大統領の参拝で局面転換を

超党派の「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の尾辻秀久会長は15日、安倍首相の参拝見送りの判断についてこう述べた。緊迫の度合いを増す北朝鮮情勢を踏まえれば、対中関係悪化を避けることは理解できなくはない。

例年15日に靖国神社を参拝しており、過去の閣僚時にも参拝していた野田聖子総務相をはじめ、閣僚が今回一人も参拝しなかったのも、そんな「空気」を読んでのことかもしれない。

ただ、中国の現実を見ればむなしい。中国の経済規模が日本を追い越して久しく、南シナ海の大規模な埋め立てによる軍事拠点の構築など、中国は拡張を続けている。国防費は過去10年で約3倍に増大し、今年は初めて1兆元(約16兆5000億円)を超え、日本の防衛費(平成29年度)の3倍を超えた。そんな中国が、70年以上前のことを持ち出しても説得力はない。

国際環境はめまぐるしく変わる。この日の午前中、安倍首相はトランプ米大統領と北朝鮮対応をめぐって電話で協議した。終戦の日に、かつて敵国同士だった日米の首脳が同盟関係強化を確認したのは、象徴的なエピソードだといえる。

トランプ氏といえば、今年2月28日の米連邦議会での施政方針演説で印象的な場面があった。トランプ氏は演説の終盤、1月にイエメンでの軍事作戦で戦死した米海軍特殊部隊の隊員、ウィリアム・ライアン・オーウェンズ氏(36)を紹介したのだ。