大津びわこ競輪場跡地は複合施設に 31年開業塩漬け解消へ

 大津市は9日、経営不振で平成23年3月に廃止された大津びわこ競輪場(同市二本松)跡地の再開発計画を発表した。商業施設と公園を併設する複合施設をつくる計画で、施設の解体費用は民間事業者が負担し、市は跡地を貸し出す。再開発のネックとなっていた解体費を事業者負担とすることで、約6年塩漬けされていた土地の利用が進む見通しになった。

 事業者に決まったのは、大和ハウス工業のグループ会社の大和リース(大阪市中央区)。同社の提案では、競輪場の跡地6万5千平方メートルのうち1万5千平方メートルを公園とし、残りに商業施設などを整備する。誘致するテナントは30店舗ほどを予定しているという。ベビーサロンなどのコミュニティスペースやフィットネス施設なども設置する。同社によると、施設の解体費と新施設の整備費は約53億円の見込みという。一方、市は年間約8500万円の賃料を30年間得る。29年秋に解体工事を始め、31年11月にオープン予定という。

 同競輪場は、県と市が昭和25年4月に開設。その後市の単独運営となったが、ギャンブル離れなどで売上が激減し、事業の廃止に追い込まれた。施設の解体に19億円が見込まれることもあり、再開発が難航していた。

 市は、今年2月に民間事業者から跡地利用案を公募。土地は都市計画法上で「公園」と規定されているため多目的広場を併設することや、解体費の負担などを条件とし、同社を含む3事業者から応募があった。

 9日の記者会見で同社の森内潤一常務は「公園の中に商業施設がある新しい取り組みになる。地域の豊かな暮らしを支えるものになるよう取り組みたい」と述べた。越直美市長は「公園と商業施設が一体になっているのが大きな特徴。憩いとにぎわいの空間になってほしい」と話した。

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 競輪の振興事業などを行う公益財団法人JKAによると、国内の競輪場はピークだった昭和27年度の62施設から徐々に減少し、現在は43。平成に入ってからは大津びわこ競輪場を含む7施設が閉鎖された。担当者によると、競輪場の土地と施設の所有者が異なるなどで処分に時間がかかるケースもあるという。担当者は「競輪場の跡地利用はマンションや公園などが多く、公園と商業施設になるケースは珍しいのでは」と話している。