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「プエラリア・ミリフィカ」という植物の成分を含むサプリメント(栄養補助食品)による健康被害が相次いでいるとして、国民生活センターなどが摂取を控えるよう呼び掛けている。この成分は10年以上前にも「更年期障害に効く」と中高年女性の間でブームになったが、今回は「豊胸効果がある」と若い女性が多いのが特徴。専門家は安易な摂取に警鐘を鳴らす。
効果はイソフラボンの1万倍
「生理が止まった」「大量の不正出血が起こった」-。全国の消費生活センターなどに「プエラリア・ミリフィカ」の成分を含むサプリの摂取者から寄せられる健康被害の訴えが急増している。過去5年(2012年4月〜今年4月末日)に寄せられた209件のうち200件近くが15年度以降に集中しているのだ。
年代別に見ると20代が69件と最多で、若い女性で目立つ。40代(42件)△30代(41件)△10代(37件)…と続く。被害の内容は、嘔吐(おうと)や腹痛、下痢などの消化器障害が76件で最多。次いで皮膚障害(59件)△月経不順・不正出血(33件)-の順だ。
プエラリア・ミリフィカはタイ原産のマメ科の植物で、根に女性ホルモンと同じ働きをする成分を含んでいる。
大豆などに含まれるイソフラボン類も女性ホルモンと同じ作用があるが、プエラリア・ミリフィカに含まれる成分の作用は、なんとイソフラボン類より1千〜1万倍強い、という報告もある。