小池百合子東京都知事側近の若狭勝衆院議員が、国政進出を見据えた政治団体「日本ファーストの会」の設立を発表したことで、民進党の「離党予備軍」が色めき立っている。小池氏の国政進出の動きは、漠然とした不満を抱えている議員たちの背中を後押しし、「導火線に火を付ける」(同党閣僚経験者)可能性をはらんでいる。
「機会があればお話ししたい」
民進党に離党届を出した細野豪志元環境相は8日の記者会見で、若狭氏との会談への意欲を隠さなかった。「若狭氏の情報発信を注目してみている」とも語った。若狭氏は6日のフジテレビ番組で、細野氏と新党構想について「協議をしていく」と表明したが、民進党内には「若狭氏のアドバルーンにすぎない」(中堅)との受け止め方もあった。しかし、細野氏の話しぶりは連携が現実味を帯びていることを印象づけた。
民進党では選挙基盤の脆弱(ぜいじゃく)な若手を中心に離党を模索する議員が少なくない。ひそかに「小池新党」入りを狙っているとされる比例復活当選者は8日、地元の祭り会場を回っていた。
「離党を公言したことなんかありませんよ。注意深く発言していますので」