広島・長崎の「悲劇と希望」描く 画家・松井守男さんが平和絵画展

 フランス・コルシカ島と長崎県の五島列島を拠点に制作活動を行っているレジオン・ドヌール受章の画家、松井守男さん(75)が、原爆が投下された広島と長崎の「悲劇と希望」を表現した平和絵画展が15日まで、港区のみなとパーク芝浦で開催されている。

 展示しているのは「レクイエム・ヒロシマ」と「ノーモア・ナガサキ」の2点の抽象画。松井さんは「日本人にとって原爆は悲劇だが、人類に対する暴挙として多くのフランス人は今も心を痛めている」と話す。また、「過去の歴史を記録するのではなく、広島と長崎の未来を光のアートとして描いた」と制作の意図を説明した。

 「レクイエム-」は14年前にレジオン・ドヌール受章を記念して描き始め、長く未完成の状態だったが、今年ようやく完成した。親交のある女優の吉永小百合さんがモデルを務めている。2作品とも幅10メートルの大作で、天井からつり下げ、下から見上げて鑑賞するというユニークな展示となっている。

 松井さんは武蔵野美大卒業後、1967年に仏政府給費留学生として渡仏。パリで晩年のピカソに出会い、大きな影響を受けた。そのピカソは、スペイン内戦の際に行われたドイツの空爆をモチーフにした「ゲルニカ」を描き世界に衝撃を与えた。このため、「画業の集大成として、ピカソへの敬意を込めて挑戦した」と話している。

 開館時間は午前8時から午後11時まで。入場無料。

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