野口裕之の軍事情勢

CIAの「冥土の使い」に爆撃機「死の白鳥」が訪韓 金王朝の権威の象徴爆破の日は近い? 

 「冥土の使い」とは、5月にCIA(米中央情報局)内に新設された対北朝鮮工作の司令塔《朝鮮ミッション・センター=KMC》のボスに就任したアンドルー・キム氏の尊称。米韓首脳会談(6月30日)後〜7月6日まで、韓国で隠密活動をしたもようだ。

 金委員長だけでなく、日本のインテリジェンス関係者も「冥土の使い」の動きを、これまで以上に注目し始めた。何しろ、キム氏はCIAのみならず世界を代表する対北工作者で、今年初めに退官したが、KMC立ちあげで現役復帰したほどのエキスパート。現役復帰情報は同盟国・非同盟国を問わず主要国情報機関に駆け巡り、「朝鮮半島情勢に相当の変化が起きる」と緊張が走った、という。

 日本のインテリジェンス関係者は、知ってか知らずか、キム氏が訪韓中に接触した相手の名前を挙げ(られ?)なかった。が、「北朝鮮内の協力者・工作員の実力。特殊作戦部隊の北への侵入路。韓国・文在寅政権の対北傾斜度&北の韓国内諜者と呼応する危険性。北の核・ミサイル開発中止を説得している中国のヤル気度…などを、情報交換したと観るのは自然だ」(日本のインテリジェンス関係者)。

金王朝の霊廟爆破を立案する米軍特殊作戦部隊

 キム氏の協議内容に関し、筆者がとっさに考えたのは、平壌市内にそびえる《錦繍山太陽宮殿》に対する米軍の特殊作戦部隊や無人爆撃機による爆破作戦。錦繍山太陽宮殿には、金正恩・委員長の祖父=金日成・国家主席(1912〜94年)と父=金正日・総書記(1941〜2011年)の遺体が安置されている。特に金日成・国家主席は「永遠なる領袖」として推戴され、遺体が永久保存される。錦繍山太陽宮殿は金王朝の権威の象徴なのだ。

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