浪速風

安倍首相は「木に学べ」 棟梁のごとく人の心を組み、千年びくつかない法隆寺・薬師寺のような内閣を

自民党役員会に臨む安倍晋三首相=8月1日、東京・永田町の自民党本部(斎藤良雄撮影)
自民党役員会に臨む安倍晋三首相=8月1日、東京・永田町の自民党本部(斎藤良雄撮影)

「棟梁(とうりょう)いうものは何(なん)かいいましたら、木のクセを見抜いて、それを適材適所に使うことやね」。薬師寺金堂の再建などを手がけた宮大工、西岡常一さんの「木に学べ 法隆寺・薬師寺の美」(小学館)にあった。「木のクセをうまく組むためには人の心を組まなあきません」と続く。

▶職人が棟梁と同じ気持ちにならなければ建物はできないというのだ。「百工あれば百念あり。一つにする器量のない者は、自分の不徳を知って、棟梁の座を去れ」。口伝で授けられた家訓だそうだが、安倍晋三首相に教えたい心構えである。組閣も人の心を組むことに他ならない。

▶「1強」のおごりと緩みで支持率が急落した。失言やしどろもどろの答弁で、適材適所とはいえない大臣もいた。なにより安倍首相自身の言動が批判を浴びた。内閣改造によって締め直さなければ、箍(たが)が外れてしまう。さて、千年以上たってもびくともしない法隆寺や薬師寺のような内閣ができただろうか。